元いじめっ子の懺悔ブログ

元いじめっ子が過去の出来事を、面白おかしく懺悔するブログです

第3話"殺人未遂"事件

みなさん、お元気ですか。
 
自称"いじめっ子"の武始です。
今日も何とか生きています。
 
 
今回の話は、私が生まれて初めて人に対し
殺意を抱き、かつ行動に移した話です。

幸か不幸か、題名の通り未遂に終わってしまったのですが、、、
この件に関しては、とても反省しています。

ブログ名の通り、懺悔するつもりで書かせていただきます。
 
 
保育所時代の話
 
これは、私が保育所年長組の時の話です。
まず、この事件をお話しする前に、私の幼少期の
家庭環境を説明しておきます。
 
私の家は代々続いている漁師の家で
そこに嫁いできた母親は、元来のわがままな性格で
姑としょっちゅう衝突していました。(間違いなく私は母親似です)

母は、そんな家にあまりいたくなかったのか
毎日、遅い時間までパートに行っていました。
今でこそ、共働き世帯も普通になっていますが
当時は、専業主婦がほとんどで保育所が終わる時間になると
他の子たちは毎日お母さんが迎えに来てくれて
みんなニコニコ嬉しそうに帰っていました。
 

その間、私は見送り係です。
 
 
一人、二人と帰っていく中、いつまでたっても私には迎えが来ません。
大体は、私一人になった時点で
先生に
 
「たけし君、そろそろ帰ろっか。」
 
と言われ、一人で帰るか(子どもでも歩いて帰れる位の場所だったので)
たまにおばあちゃんが、自転車を押しながら迎えに来てくれるくらいでした。
(それでも迎えの最後の方です。)
 
勿論、親父は朝から酒を飲んだくれていて、迎えに来たことなど一度もありません。
こういう幼少期の経験って、かなり重要だと思うんですが、みなさんはどう思いますか。
 
私は他の子と比べ、ちょっと違う。

他のニコニコしながら帰っていく子は、家に帰っても楽しいんだろうな、とか。

自分は喜んで迎えに来てくれる人もいない、さびしいな、とか。
 
三つ子の魂百まで、ではないですが
そんな経験を積み重ね、また元来の自己中な性格も相まって
とんでもない性格の子が誕生しました。
 
まず、ちょっとでも気に入らないことがあれば殴る。
ほんと、確実に殴っていました。

一緒に楽しく遊んでいる友だちでも気づいたら殴っていました。
 
・・・最低ですね。
 
でも、当時の私の気持ちの持っていき場は、それ(暴力)しかありませんでした。

当然、そんな性格だった私に寄って来る友だちはいませんでした。
(数少ないアボチャンと、あと一人くらいはいましたが。)

例をあげると
 
 
新しいおもちゃが保育所に届く

子供たち、おもちゃに群がる

それを見つけた私、一緒に遊ぼうとする

みんな、私をみて顔色が変わる

私がその空気を感じ取り、力づくで奪う

(奪い取った)私がそのおもちゃで遊ぼうと思ったが
二人以上でしか遊べないおもちゃだと知る

面白くないので、そのおもちゃをほうる(ポイっ)

私が去ったあと、再びそのおもちゃにみんな群がる
 
 
はい、そんな最悪な性格の私に殺意を抱かせる子とはどんな子なのか。
 
その子は、まだ保育所にも入っていない小さな男の子で
くるくるの天然パーマと愛嬌のある笑顔が特徴の
遊び場の子どもたちの人気者でした。
 
いつもたくさんのお兄ちゃん・お姉ちゃんに囲まれ
その中心でこれでもか、という位の笑顔でキラキラ輝いている

私とは正反対の、幸せの象徴のような子でした。
 
私はその子を見るたびに、何とも言えない感情が沸き上がってきました。
そして、その子とは全く接点がなかったのにも関わらず
その子に暴力をふるうようになりました。
 
よくやっていたことは、周りのお兄ちゃん・お姉ちゃんの
目を盗み、その子に暴力をふるう。
その子が泣き出し、周りが気づく頃には知らんぷりをして
その場をやり過ごす、という最低の方法です。
 
ある日、保育所の広場にある遊具で遊んでいたら
その子とまわりの取り巻きが遊びにやってきました。
まわりのお兄ちゃん・お姉ちゃんは他の遊具で遊んでいます。
おあつらえ向きに、その子が私の遊具の近くにトコトコとやってきました。
その時、衝動的に
 
「この遊具であの子を殺してやろう」
 
と思い立ちました。
 
どんな遊具かというと、今では全く見なくなった
鉄の棒で作られた大きな球体で、中心部が支柱で固定されており
支柱を中心に外周部の鉄の棒を掴みながらぐるぐる回せるやつ(わかりますかね?)
当時、何人もそれに両手でつかまりながら、高速で回転させ
その遠心力で飛ばされケガしたりした、とても危険な遊具です。
 
その遊具の一番下の鉄の棒と地面との狭い隙間に
その子の頭をねじ込んでクビの骨を折ってやろう、という算段です。
 

・・・今考えてもすごい発想です。
 
そして、迷うことなく行動に移します。
まず、周りを見回し、みんながこっちをみていないか確認します。
お兄ちゃん・お姉ちゃんといってもせいぜい小学校の低学年の子なので
他の遊具で夢中になって遊んでいます。
 
(よし、いける。)
 
と判断した私はツカツカとその子のそばまで行き
首根っこを両手でつかみます。
 
その子が嫌がっているのを、意に介さず
狙いを定め、あの場所めがけ一気に押し込みます。
(なお、その遊具は危険な分人気があるので、他の子が高速で回転させています。)
 
 
ガンッガンッ!
 
 
鉄の棒と地面の間に頭が挟まれ、クビがクリュっ!っとなれば成功なのですが
頭が遊具にあたるだけで、はじかれて上手くいきません。

数少ないチャンスは2・3回あったかと思いますが
チャレンジは失敗に終わり、まわりが気づき始めたので断念しました。
(急いで退散です。)
 
今考えると、もし成功していたらどんな事件になっていたでしょうか。
保育園児の殺人事件!とかではなく、ただの事故として取り上げられ
闇から闇ですかね。(まわりの子たちは絶対、やつだ!と思うでしょうが。)
 
実際、事故に見せかけた幼児の完全犯罪ってあるような気がします。
そんな、隙あらばその子を泣かせまくっている日々も
まもなく終焉を迎えます。
 
ある日、いつもの駄菓子屋に入ったとき
たまたまその子が店の中に一人でいたのです。
偶然にもばったり鉢合わせてしまいました。
 
 
突然出会った二人、、、
 

見つめあう目と目、、、
 
 
次の瞬間!
 
 
 
私がなにをするでもなく、その子は大泣きしたのでした。
 
私=いじめてくる子
 
の図式が、その子の中でしっかりと出来上がっていたのでしょう
パブロフの犬の如く、その子は条件反射で大泣きしたのです。

○パブロフの実験結果
音を聞かせるだけで

犬がよだれをたらす(よく発見した、えらい!)

×たけし君のナチュラル実験結果
目が合うだけで

泣いてしまう(発表してはいけないやつ)
 
という、図式です。
 
その瞬間、私はその場から逃げるように家に帰りました。
それ以来、さすがにあの子をいじめることはなくなりました。
 
 
あれから、こんな最低人間の私でも
罪悪感からその子に手を出すことは無くなりました。

~後日談~
しばらくした後、またあの子がお兄ちゃん・お姉ちゃんに囲まれ
楽しそうに遊んでいる場面に出くわします。
 
みんなに囲まれて、ニコニコ笑っているあの子をまた、じーっと見つめていると
私の目線に気づいたのか、あの子がこちらを向きました。
一瞬ですが、目が合ってしまったのです。
 
(やばいっ!泣かれる!!)
(今、泣かれたらお兄ちゃん・お姉ちゃんにいじめていたことがばれる!)
 
と内心焦った私でしたが、予想とは裏腹に
あの子は私と目が合った後
 
「あれっ?あのお兄ちゃん誰だったかな?」
 
という表情で首をかしげた後、またみんなのほうに振り向きなおし
お兄ちゃん・お姉ちゃんとニコニコ笑いながら、みんなに囲まれながら
どこかに行ってしまいました。

以上です。
 
これが、最初で最後の本気で人を殺してやろうと思い
実際、行動に移した私の殺人未遂事件でした。
 
このような、いろいろな業を長年積み重ねてきた私ですので
私に訪れる幸せは来世に持ち越したいと思います。
 
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。