元いじめっ子の懺悔ブログ

元いじめっ子が過去の出来事を、面白おかしく懺悔するブログです

第2話"ピザまん"事件

この話は私の数少ない友人
 
「アボチャン」
 
の、いくらなんでも早熟すぎるだろ!?と思わせる話です。

彼は私の幼なじみで、奇跡的に今現在も付き合いのある
私にとって貴重な?存在です。

勿論、彼も普通ではありません
 
なお、このブログにでてくる登場人物・団体名等は全て仮名を使っています。
 
保育所時代の話。
 
今から30年以上も前のことです。
当時、子供の遊び場といえば近所の駄菓子屋でした。
昔はコンビニもなかったので、ある意味駄菓子屋が
子供たちにとってのコンビニでした。
 
お菓子・ゲーム・おもちゃ・くじ引き・ファミコンソフトのコピー(違法ですね)

余談ですが友人のアボチャンは、めざせまるきんの補助券が入っている場所の傾向や
ビックリマンのヘッドの配置傾向など、色々と法則を見つけるのが得意な奴でした。
 
ある日、友人のアボチャンと一緒に駄菓子屋に行きました。、
何気な~く店内をみまわっていると、、、
 
なんと!そこには、幼い私たちの心を惹きつけて止まない
新・商・品 が!
 
・・・なんだと思いますか?
 
そうです。

「ピザまん」
 
です。
 
題名でネタバレでしたが、当時どこの駄菓子屋にいっても
アンまんか肉まんのどちらかしかありませんでした。
 
また、「ピザ」という、子供心をくすぐる響き・・・

そもそも田舎の漁師町だったこともあって、ピザなんて洒落たものを
普段目にすること自体ありませんでした。

今でこそ、どこのコンビニでも見かける「ピザまん」に
幼い私たちの想像力がそれはそれは大いに掻き立てられました。
 
「あのピザまんってやつ。どんな味するんやろな?」
 
アボ「多分、チーズ入ってるで。」

「ほんまか!?あ~、いっぺん食べてみたいなぁ。」
 
私たちの少ないお小遣いでは、到底買える代物ではありません。
(当時150円くらい?)
 
少し離れたところで、もの欲しそうに話していると
同じ地域の友だち"スネ夫"君が駄菓子屋にやってきました。
 
彼は名前の通り、お金持ちの家の子どもです。
家も大きく、おもちゃもいっぱい持っていて、いつもいい服を来ていました。
 
そんな彼が向かった先は
そう、ピザまんコーナーです。
 
そこは同じ子ども、ピザまんの魅力に吸い込まれるように
近づき、食い入るようにピザまんを見ていました。
そして、そのあと迷うことなくピザまんをお買い上げ。
そう、彼には潤沢な資金(有り余るお小遣い)があったのです。

ニコニコしながら、買ったピザまんを持っている彼をみて
お金のない私は、とてもうらやましく思いました。
 
「力づくでとってやろうかな。」

そんな思いもあったかも知れません。
ただ、口をポカーンとあけスネ夫を見つめている私にアボチャンが
 
「今から、あれ(ピザまん)もらってくるわ。」
 
と言い、スネ夫のほうへ歩いていきました。
 
私は内心
 
(うわっ、無理やり取ろうとしてる。ばれたらあとで大人に怒られるんちゃう?)
と、ドキドキしながらも、少し離れた場所で彼らの様子を観察することにしました。
 
二人がなにやら会話をしています。
離れた場所から見ているため、会話がちゃんと聞き取れません。
 
(何話しているんだ?でも無理やり取ろうっていう雰囲気ではないな)
 
なんて思いながらみていると、いきなりスネ夫が泣き始めました!
 
???
 
しかも、その後アボチャンがなにやら話しかけたとたんスネ夫
 
ありがとー!ありがとー!!
 
と、ペコペコと何回もお辞儀をしながら
アボチャンにピザまんを渡しているではありませんか!
 
(一体、何が起きたんだ?)
 
全く状況がつかめていない私のほうへ意気揚々と帰ってくるアボチャン。
してやったり顔で私のところへ帰ってきました。
 
「どうやってもらえたん?」
 
彼に素朴な疑問を投げつけました。
するとアボチャンは得意げに話し始めました。
内容を要約するとこうです。
 
スネ夫にピザまんについて質問

初めて買ったことを確認

確認後、大人しか食べてはいけないもの、というウソ情報を提供
(持っているのが見つかっただけで大人に怒られる、など)

スネ夫、大泣き

こっそり捨てといたげるから渡すよう提案

スネ夫泣きながらありがとう、とピザまんを渡す

・・・さすが早熟

しかし、当時そんな説明を受けても、いまいちピンとこない私

(じゃあ、今一番危険なのは私とアボチャンでは?)
 
とか、色々考えてそわそわしていたと思います。
 
 
まぁともかく
 
私:労せずしてピザまん半分ゲット

スネ夫:大人に怒られる寸前、アボチャンに助けられホッと一安心

詐欺師:感謝されつつ、タダでスネ夫のピザまんゲット
 
という、近江商人の三方よしの精神を保育園児の時点で
実行するという、とんでもない友人だったのでした。

これが、私の数少ない友人アボチャンの"ピザマン"事件でした。
 
 
以上です。
 
少しは楽しんでいただけましたか?
 
アボチャンはその後も、早熟の才能を生かし
数々の友人をあの手この手でだまし続け
また、町内だけにとどまらず、周辺の町まで
遠征して、色々と美味しい思いをしていたそうです。
 
特にビックリマンでは一財産築いた、と言っていました。
また、好評でしたらアボチャン関連の話を上げてみたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。